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| 備長炭の歴史は古く、1200年前も昔の平安時代にさかのぼります。当時、南紀州の熊野地方の村々では、「熊野炭(ゆうやたん)」と呼ばれる炭が焼かれていました。 そして、江戸元禄時代に現在の和歌山県田辺市秋津川の製炭士たちが熊野炭を改良して備長炭を考案し、炭問屋の備中屋長左右衛門がこれを完成させ、普及させたといわれています。 ウバメガシなどの堅い木を材料とする備長炭は、白炭の中で最高級品とされています。和歌山県の県木でもあるウバメガシは、木質が硬く、木そのものは建築や木工製品の材料には不向きですが、長年受け継がれてきた製法で白炭として焼くとノコギリでも切れないぐらい堅く、火持ちの良い炭ができあがります。 備長炭づくりは、ウバメガシの生育する太平洋側の温暖な地域、主に和歌山県や高知県などで受け継がれており、現在は、その生産地にちなんで「紀州備長炭」「土佐備長炭」「日向備長炭」などと呼ばれています。 紀州備長炭は、窯入れから焼き上がりまで10日以上必要とし、その間、製炭士は匂いと煙の色などだけをたよりに作業を進めます。窯に火を入れている間は、昼でも夜でも一時も気が抜けないといいます。特に窯だしの作業は、半日以上におよび、夏場は窯を前に想像を絶する熱さの中で作業しなければなりません。 長年の経験と強靱な体力が要求される紀州備長炭の製炭技術は、昭和49年に和歌山県の無形文化財に指定されました。 現在は私たちのあらゆる生活の場面で活躍している備長炭、その中でも紀州備長炭は、熟練された製炭士たちの技術と感性から生み出された炭の最高級品です。 備長炭は「備長炭銘柄(規格表)」によって厳しく規定されています。 |
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備長炭の原料となるウバメガシが
自生する山林 |
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窯だし作業
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| 紀州備長炭の断面は鏡のように光沢があり叩くと「キンキン」と金属のような音がします。 | ||||||||||||||||||||